NIPTは新型出生前診断とも呼ばれ、妊娠中に採血を行うことによって胎児の疾患について調べることができる検査です。
検査を受けるか受けないかという選択に答えはありません。ではどのようなときに検査を受けないという選択をすることが多いのでしょうか。
費用が高い
NIPTの検査費用は病院によって異なりますが10~20万と高額です。妊娠中は病院代や産後に使うベビー用品代などただでさえお金がかかります。そのため産まれてくる赤ちゃんんために少しでもお金を残しておきたいと考える人も多く、費用が高いことで受けないという選択をする人もいます。
高齢出産ではなかったから
NIPTを行うことによって胎児にダウン症などの染色体疾患である可能性が高いかどうかを調べることができます。
ダウン症などの染色体疾患は妊婦の年齢が高齢であればあるほど確率が上がるといわれています。そのこともあって、出生前診断を受ける割合はおよそ7.2%ですが、高齢出産になる妊婦が出生前診断を受ける割合は25.1%と高齢出産かどうかによって割合が大幅に異なります。
また非認可施設では誰でもNIPTを受けることができますが、認可施設では2022年最近になって高齢出産に当たらない妊婦もNIPTを受けることができるようになりました。
このように高齢出産であるかどうかということがNIPTを受けるかどうかという選択に影響を及ぼしています。
必要性を感じなかったから
NIPTなどの出生前診断を受けて陽性の結果が出て確定検査を行い何かしらの疾患が見つかったとしてもすぐに何か治療ができるというわけではありません。
疾患が見つかったことをふまえて妊娠を継続するか、人工妊娠中絶をするかという選択をしなければなりませんが、どんな障害や疾患をもっていても必ず出産すると決めている人は出生前診断を行う必要性を感じないという考えをもつ人もいます。
NIPTを行うことによって万が一の場合に備えておくことができるというメリットもありますがNIPTをはじめとする出生前診断に対する意見や価値観は様々です。出生前検査は受けなければならない検査ではありません。そのため、必要性を感じないのであれば受けなくてもよいのです。
カウンセリングを受けて考えが変わったから
NIPTを受ける際にはカウンセリングを行っている病院が多く、認可施設では専門のカウンセラーによるカウンセリングが義務付けられています。
カウンセリングではNIPTを受けるということの意味やそれによって分かる疾患についてなどの説明をしっかりと受けることができます。NIPTを受けるつもりでカウンセリングを受けその結果やっぱりNIPTを行わないという選択をする場合も少なくありません。