NIPTは新型出生前診断と呼ばれ日本で行われている出生前診断の中でも新しいものです。ほかの出生前診断と比較しても精度が高い・妊婦の採血をするだけで簡単に行うことができる検査です。
検査結果が出るまでの期間は施設によって異なりますが1~2週間程度かかります。
ではNIPTの検査結果を見るときにはどのように見ればよいのでしょうか。
NIPTの検査結果
NIPTの検査の結果には陽性・陰性・判定保留の3パターンがあります。
陽性は染色体異常症の可能性が高いことを指し、陰性は可能性が低いことを指します。NIPTは精度が高い検査ですが、NIPTは確定診断ではありません。NIPTを受けて陽性であっても実際は染色体異常がない偽陽性が出ることもあります。そのため、確定診断をするためにNIPTが陽性であった場合は羊水検査や絨毛検査を行う必要があります。
検査した血液の中に胎児のDNAが十分に含まれていないなど何かしら原因があって判定保留の結果が出ることもあります。判定保留が出る確率は1%未満といわれ高くはありませんが判定保留となった場合はNIPTをもう1度受けることを勧められる場合や、必要に応じて羊水検査や絨毛検査を受けるよう勧められることがあります。
病院によってNIPTの検査結果が異なるということはほとんどありません。
結果をしっかり説明してもらうことが重要
検査結果が妊婦やその家族に伝えられる方法は様々ですが認可されていない施設では郵送で検査結果が送られてきてとくに説明がない場合などもあります。
そのような病院は値段を低く設定し、安価で手軽に受けることができるというメリットもあります。しかし、NIPTを行うにあたって重要なことは検査の前後に十分なカウンセリングが行われているかどうかです。
カウンセリングや施設のサポート体制がNIPT普及の大きな課題となっています。
妊婦やその家族が正しい情報をもとにNIPTを受けるかどうかの選択をし、きちんと理解したうえで検査を受けることができ、結果で万が一陽性になった場合のフォロー体制が整っていることがとても重要です。
NIPTについて妊婦健診などで医師から説明があるわけではないため現在NIPTを検討している人はどこの施設で受けたらよいかの情報を自分でインターネットなどを使って調べる必要がある状況となっており、それが大きな課題でもあります。
この課題を受け今後は自治体で出生前診断についての説明が受けられるようになったり日本医学会が出生前検査のホームページを作成することで妊婦が体制の整っている施設を探しやすくなるようになっていくという指針が発表されています。