NIPTは新型出生前診断とも呼ばれる出生前診断の1つです。妊婦の血液には胎児のDNAが含まれているので妊婦の採血をすることによって胎児の染色体異常症について調べることができるという検査です。
NIPTで分かる病気の基本となるものは21、18、13トリソミーで、病院によってはほかの病気を調べることができる場合もあります。これらの病気は高齢出産の場合にリスクが高くなるといわれています。そのため、検査を受ける人の割合も高齢出産の人の方が高い傾向にあります。
ではNIPTで分かる病気に父親の年齢は関係するのでしょうか?父親が高齢だと何か影響があるのでしょうか?
父親の年齢は関係ないといわれている
基本的にNIPTで分かる病気、ダウン症などの染色体異常症に関係しているのは母親の年齢で、父親の年齢は関係ないといわれています。母親の年齢が上がるにつれて染色体異常症の子供が生まれる確率は高くなるというデータはありますが、父親の年齢が関係するというはっきりとしたデータはありません。
子供の発達障害や精神疾患のリスクに父親が高齢であるかどうかが関わっているという研究がされたりもしていますが、まだはっきりと分かっていません。
また、発達障害や精神疾患のリスクについてはNIPTの検査を行っても分かりません。
不妊と父親の年齢は関係する
ダウン症などの染色体異常症に男性の年齢は関係していませんが、男性の年齢が不妊の原因となっていることはあります。
不妊治療と聞くと女性が行っているようなイメージが強くもたれがちですが、女性の卵子が老化するのと同様に男性の精子も年齢とともに変化していくことが最近の研究でわかってきています。
また、35歳以上になると精子のDNAが損傷し力が衰えるというデータもあり、このDNAの損傷が子供の発達障害などに関係するかもしれないとの見方もあります。
NIPTを受けるときには父親の同意も必要
NIPTは母親の採血をするだけなので、何か父親の検査をするというわけではありませんが、NIPTを受けるときには基本的に胎児の父親となるパートナーの同意も必要となります。
そのため、NIPTを受ける際のカウンセリングは夫婦で受けることをお勧めします。